くまもと授業のユニバーサルデザイン研究会、令和3年最初の学習会は体育の授業ユニバーサルデザインをテーマに学びました。今回の学習会はUD体育の皆さんに参加していただきました。

まずはUD事務局から竹尾先生(熊本市立碩台小学校)より、」2年生の鉄棒と、幅跳びの実践を紹介していただきます。つまづきを想定し、「シンプルな場づくり」を工夫しながら子どもたちが「できる手ごたえ」を実感していくための工夫が素晴らしかったです。子どもたちから出た言葉と場づくりの提示を視覚的に示しながら、体育の授業に笑顔で安心して参加する子どもたちの様子がとても印象的でした。

そして、熊大附属小学校の是住先生からは、子どもたちが夢中になって取り組める教材の開発と単元構成の工夫をテーマに、6年生の」「フロアテニス」の実践を紹介していただきます。単元を通して変容していく子どもたちの姿がよく伝わります。実際の活動や振り返りをつぶさに拾い上げ、自己の成長を自覚させていく是住先生。人数、ルール、場の広さ、用具など適度な負荷を設定していく腕前、すごいです。

二人の実践発表からみんなで学んだ後、UD体育副代表の山下大晃先生 (神奈川県箱根町立湯本小学校) から、体育の授業ユニバーサルデザインの考え方を紹介していただきました。今回は授業UDの4つの視点から「焦点化」の考え方について、ネット型ゲームの実践をもとに紹介していただきます。子どもたちの、点を取るためにはどうすればよいか?という思いに寄り添い、学習活動を焦点化した授業実践を紹介されます。

UD体育代表の結城先生から体育授業ユニバーサルデザインの考えをまとめてもらいます。UD体育はつまずきから始まる授業作り、4つの視点をもとに作る体育の授業ということをお話していただきました。熊本の先生方の実践について、分かりやすく理論づけしていただきます。体育が専門外の先生方にも、とても分かりやすく授業作りの在り方を話していただきました。目から鱗です。

くまもと授業のユニバーサルデザイン研究会の学習会は今回が33回目になりますが、初めての他支部との交流学習会ですが、とても意味のあるものでした。

子どもたちにとって楽しい体育の授業作りの在り方を探るために企画した学習会ですが、他教科の授業作りにつながる要素がたくさんあった研修になったと思います。今回清水由先生(筑波大学附属小学校)に参加していただきました。UD体育の先生方、本当にありがとうございました。

今回は事務局スタッフ向けの学習会でしたが、この学習会をもとにさらに色々な方へ発信していく企画ができたらと思います。