くまもと授業にユニバーサルデザイン研究会第32回学習会 

コロナ禍での「対話的な学びをどうするか」 

9月25日(金)に第32回学習会を行いました。 

今回は参加したスタッフ全員で、コロナ禍での「対話的な学び」をそれぞれの学級でどうしているのかを共有しました。 

(東)6年生の担任していて少人数で議論をとりいれるようにする。発表したときに拍手をやめた。拍手をすることで、子どもたちの「なるほど」「たしかに」などの素直な反応が広がるようにしている。 

(山田)40人学級なので、机の配置をいっぱいに広げて、隣同士の距離をギリギリ1m取るようにしている。グループで距離をとってやろうとしてもどうしても近づいてしまう。 

なので、どの教科もしっかり書く活動を取り入れて、書けた子から席をたたせる。席を立った子は別の子のノートを見て共有する。みんなが見るものを書くので、少しずつ書く内容も筋道の立つものになってきている。 

(本田)学校の研究テーマが「対話」になっている。1年生担任をしているが、30人なので1m程度距離をとっている。グループよりもペアで対話をとっている。学力差が大きいので、隣同士で確認することや、書いたことを話すなど自分の考えを整理するための対話をしている。山田先生の「目で読む」のように、いろいろな対話の方法を考えていきたい。 

(園田)学校では何ができるのかを考えて、こんなことができますよと交流していく段階にあると言われている。1学級20人程度の学校なので間隔を広く取れている。話し合うときはマスクをして、椅子からお尻を離さないようにして話すように指示している。書いたものをロイロノートで写真を撮って、テレビに映し出して比べたり、続きを考えさせたりしている。Zoomを使っていたときに、視覚情報を伝えることの難しさを感じた。指名して、考えさせて、話させるということを心がけようとしている。 

(井出尾)自情学級で、一つの教室で3学年の学習を行なっている。コロナ禍ではあるが、距離をとり、場所を変え刺激量を調整しながら対話の場面を作るようにしている。話したいことを書かせようとすると、書けなくなってしまう子もいるので、話したいことを学習にはなれないようにして話合わせるようにしている。書くこと・読むことにコストがかかるのでので、やはり話させている。考えを書くときはタブレットをよく使い、振り返りシートやまとめなどはノートなどを使うようにしている。 

(小松丸)どの教科でも同じ学びのふりかえりの方法ができるように工夫している。ノートテイクに限定することで違うことににコストがかかることがあるので。ロイロノートで形式を作って、音声入力やフリック入力などを使い、何を学んだか、何ができるようになったか、を振り返る積み重ねができるようにしている。子どもたちの書いた言葉を教師が価値づけたりすることで一番むずかしいと思っていた子も書けるようになってきている。 

学校全体としては、学校朝会などzoomを使っている。面白いと思ったのは、朝会で教室に入ってインタビューをしたり、じゃんけん大会をしたりなど面白い取り組みをしている。 

(竹尾)知的障害特別支援学級を担任している。2年生の子は今、国語はカタカナ、算数は何番目の学習をしている。対話は難しいが、活動を工夫している。何を学習するのかを強調している。書きやすい環境作りができるように、活動を入れる。算数では、「なんばんめ」を具体的な場面で動作を入れた。すると「書いていいですか?」と電子黒板に書き始めるようになった。 

(吉見)田村学先生は、対話をさせるために対話をするのではく、学習プロセスを高めていくために、対話という方法をとることが大切ということを話されていた。対話に価値が必要。知識や技能が向上するような構造化した気づきのある対話、新しい情報を得る対話、新たな知が創造されるような対話が大切だいうこと。対話が目的化しないように、何をやるのか、現職の時に7つのことを話してきた。「確認をする」「傾聴する」「共有する」「選択する」「合意形成をする」「深める」「アイデアを出す」など具体的にやっていこうと話してきた。 

全員で共有した後、日吉小学校の山田教諭より、話題提供しました。

話題提供『これからの「対話的な学び」をどうするか〜日吉小の実践より〜』 

社会科の対話的な学びや、算数化の複合図形の面積の授業実践紹介により、対話的な学びが子どもたちの資質・能力にどう働きかけているかを紹介しました。 

2学期がスタートして1ヶ月が経とうとしています。今回の学習会はコロナ禍の中で工夫していることを出し合い、対話の大切さについて改めて考えることの大切さをみんなで考えることができました。