本日、第52回の学習会を開催しました。

テーマは、「個と全体へのアプローチ」です。まず最初に熊本大学の菊池哲平先生、星槎大学の阿部利彦先生にご講話いただきました。

菊池先生は、これからの特別支援教育の姿から、「多様な児童生徒の背景や特性に適した指導」「学習のつまずきに対する早期の介入」「協働的な学びを支える学級経営の充実」が求められており、UDがフレームワークとして期待されていることを教えてくださいました。また、授業のUD化モデルの最も土台として「承認(認め合う)」が必要であると話されました。実際に学級経営をしていると、「承認」や「つながり」が落ち着いたクラス作りには、とても大事であると実感していたので、菊池先生の話に心から納得できました。

阿部先生からは、より具体的な指導の仕方の話がありました。援助要請や個別の見取りの話がありましたが、最も心に残ったことは「子どもたちの自己決定や自己選択を尊重していくことが大事」という部分でした。「子どもが求めていること」と「教師が支援したいこと」は必ずしも同じではありません。子どもたちが自分で決められる環境を整えることが、教師の大事な仕事になっていくのだろうと改めて感じました。また、「子どもに〇〇させよう」という外発的な手立てではなく、「子どもが〇〇したい」と内発的に思うような手立てを考えていくマインドに、変わっていく必要性も感じました。

最後に、UD研のメンバーの3人も含めてパネルディスカッションを行いました。実際は、パネラー3人の質問の時間のようになりました。質問に丁寧に答えていただき、2学期からすぐに実践できそうなヒントをたくさんもらうことができました。阿部先生、菊池先生、本当にありがとうございました!