「研究授業の前時がうまくいく理由」         
                               若葉小 井上伸円

 研究授業の前日に、授業者からよく聞く言葉。
「あー、今日が本番だったらよかったのに・・・」
 もちろん私も、よく口にした言葉です。そんな時は、たいてい本番の研究授業がうまくいかない。なぜ、この現象は起こりがちなのでしょうか。
 やはり、本番の授業はギャラリーもいますし、子どももいつも通りではないでしょう。授業者は肩に力も入り、前のめりになりがちで、子どもの声をしっかり聴くことができないこともあるでしょう。それに比べると前時の授業は授業者も子どももいつも通りの力が発揮できるでしょう。しかし、前日の授業が上手くいくのは案外、次のような理由からではないでしょうか。
○ 前日の授業は、本番を控えているので教師が欲張らない。
○ 前日の授業では、(教師が)学習が先に行き過ぎることを嫌い、今、子どもがどんな考えをもっているか探ろうとする。
 結果、授業が自ずとシンプルになります。また、教師が子どもの言葉にしっかりと耳を傾け、根拠を尋ねたり、ほかの子どもに問い直したりしながら児童の考えが吟味されます。
 一方、本番の授業はどうでしょうか?
○ あれもこれもと教師が欲張ってしまいがち。
○ 指導案に書いた授業のゴール目指して、教師は前へ前へと学習を進めがち。
 前時の授業で出された良い考えも紹介したいし、これまでの学習も振り返りたい。気がついたら本時の課題が提示されるまで20分が過ぎていた。普段はやらない「振り返りシート」も書かせなきゃならないから、どんどん教師が学習を進める。期待する答えが出ないために発問を連発。でも、板書だけはいつもより見栄えがよかった・・・。
 こんなことにならないためにも、授業に挑む際にudの授業づくりの視点を意識し「子どもと共に授業を創る」という教師の願いを高めていきたいものです。でも、研究授業になると、なかなか子どもの言葉をじっくり聴けないし、欲張っちゃうんだよなー。

くまもと授業のユニバーサルデザイン研究会第13回目の学習会は、

日吉小学校の山田光太郎先生による実践発表:『算数授業のUD実践』~どの子も楽しく「わかる・できる」達成感のある算数の授業を目指して〜

算数の授業づくりワークショップ:「全員満足型算数の授業づくり」を行なっています。

遅い時間にもかかわらず多くの先生方に参加していただいています。

今日もみんなで一緒に学びたいと思います。

くまもと授業のユニバーサルデザイン研究会第13回目の学習会は,「どの子も楽しく「わかる・できる」くまもとUD 授業のデザイン~全員参加型から全員満足型授業の追究~」というテーマで算数の授業についての実践発表と,授業づくりワークショップを行います。本研究会では,目の前の子どもから始まる「生きた授業」や「実感」を大切にした授業の積み重ねを通して,授業者も学習者も,生涯にわたって主体的に学び続けることができる“アクティブ・ラーナー”の育成を目標としています。たくさんのご参加をお待ちしています。

平成29年11月14日(火)熊本市情報流通会館第5研修室 熊本市南区流通団地1丁目2

18:30 受付

19:00 開会

19:05 実践発表

   『算数授業のUD実践』 

~どの子も楽しく「わかる・できる」達成感のある算数の授業を目指して~

発表者: 日吉小学校  山田光太郎

19:30 質疑と協議

19:50 算数の授業づくりワークショップ 「全員満足型算数の授業づくり」

20:40 まとめ  熊本大学教育学部准教授 菊池哲平

21:00 閉会

参加費:500円

定員 :24人

その他:悪天候、災害等やむをえない事情の場合には中止することがあります。

その場合はHPでお知らせします。

QRコードからもこくチーズに入れます。

 

こくちーずでの申し込みはこちらから…

http://www.kokuchpro.com/event/4b45d446d5556dfd33da6f6966427f82/

 

チラシPDF→第13回学習会

くまもと授業のユニバーサルデザイン研究会第13回目の学習会は,「どの子も楽しく「わかる・できる」くまもとUD 授業のデザイン~全員参加型から全員満足型授業の追究~」というテーマで算数の授業についての実践発表と,授業づくりワークショップを行います。本研究会では,目の前の子どもから始まる「生きた授業」や「実感」を大切にした授業の積み重ねを通して,授業者も学習者も,生涯にわたって主体的に学び続けることができる“アクティブ・ラーナー”の育成を目標としています。たくさんのご参加をお待ちしています。

平成29年11月14日(火)熊本市情報流通会館第5研修室 熊本市南区流通団地1丁目2

18:30 受付

19:00 開会

19:05 実践発表

      『算数授業のUD実践』 

            ~どの子も楽しく「わかる・できる」達成感のある算数の授業を目指して~

       発表者: 日吉小学校  山田光太郎

19:30 質疑と協議

19:50 算数の授業づくりワークショップ 「全員満足型算数の授業づくり」

20:40 まとめ  熊本大学教育学部准教授 菊池哲平

21:00 閉会

参加費:500円

定員 :24人

その他:悪天候、災害等やむをえない事情の場合には中止することがあります。

その場合はHPでお知らせします。

QRコードからもこくチーズに入れます。

こくちーずでの申し込みはこちらから…

http://www.kokuchpro.com/event/4b45d446d5556dfd33da6f6966427f82/

チラシPDF→第13回学習会

明日は、くまもと授業のユニバーサルデザイン研究会第8回研究大会です。
台風が心配されましたが、無事、開催いたします。皆さんの参加をお待ちしています。
今回は「道徳授業のユニバーサルデザイン~全員が楽しく「考える・分かる」道徳授業づくり~」の本を出版されている坂本哲彦先生と桃崎剛寿先生(白川中学校校長)を講師にお迎えします。荒尾市立万田小学校で、今村隆教諭(万田小学校)による公開授業も行います。
みなで学び合いましょう。今回は初めての熊本県北部での開催です。福岡県からの参加もお待ちしています。申し込みはコクチーズからお願いします。
http://www.kokuchpro.com/event/b88192d9958e1cf3b4bee232e0c52fe3/

くまもと授業のユニバーサルデザイン研究会第8回研究大会が近づいてまいりました。
今回は「道徳授業のユニバーサルデザイン~全員が楽しく「考える・分かる」道徳授業づくり~」の本を出版されている坂本哲彦先生と桃崎剛寿先生(白川中学校校長)を講師にお迎えします。荒尾市立万田小学校で、今村隆教諭(万田小学校)による公開授業も行います。
みなで学び合いましょう。今回は初めての熊本県北部での開催です。福岡県からの参加もお待ちしています。申し込みはコクチーズからお願いします。
http://www.kokuchpro.com/event/b88192d9958e1cf3b4bee232e0c52fe3/

尚、台風の接近が心配されています。開催の判断は前日17時時点で行い、結果は開催の有無どちらでもホームページ上でお知らせいたします。

          子どもの学びに寄り添う
                    髙田実里(熊本大学教育学部附属小学校)
 ある日の5年生での外国語活動の授業。この年、初めて外国語活動の授業を経験する子どもたちを担任していました。やりとりするのに必要な英語の語彙や表現を、カルタのようなゲームを通して繰り返し聞いたり、声に出したりしながら、慣れ親しんでいく活動をした日のことです。授業後にあかねさん(仮名)が
「先生、もっと文字を書いてほしいです。声ばっかり聞いていても、何のことを言っているのか、ぜんぜん頭に入ってこない。絵だけじゃ覚えられないし。」
と声をかけてくれました。
 あかねさんは、構成をよく考えて文章を書いたり、漢字を覚えたりすることが得意で、文字を活用して思考したり理解したりすることに強みをもつ子どもでした。他教科の授業でも、自分の考えを書き表しながら思考を整理するところもあり、話し言葉で自分の考えを説明しようとすると、「ちょっと、まだ上手く言えません。」と言う場面もありました。また、どの教科でも丁寧にノートに記述し、理解度も高い子どもでした。外国語以外の学習では、文字を活用して記憶したり、考えを整理したりして、自分の得意な方略で学ぶことができていたのだと考えます。
 わたしは、あかねさんの言葉を受け、学級の他の子どもたちにも、「もう少しアルファベットが書いてあったら、思い出しやすい人いますか?」と尋ねました。学級の2〜3割くらいの子が、書いてほしいと答えました。それから、絵カードにはできるだけアルファベットの文字を添えました。
 また、板書には、文字とイラストを合わせて示すよう心がけました。そして、自分の生活経験と関連付けて英語表現を記憶して発音している子どもや、頭文字等の音をヒントに読み方を推測している子どもがいることを学級で共有するようにしました。
 
 「多様な学び方があるのが自然なことで、自分に合う方法を一緒に探していこう。」どの教科でも、このような考え方を子どもたちに語りかけるようになりました。
 上天草特産の車エビをALTに紹介しようと、子どもから英語でどう表現するのか尋ねられました。エビの写真と “Shrimp”という文字を添えて、子どもたちと一緒に発音しました。 “Shrimp”は子どもたちにとって、耳に馴染みのない音声表現でしたが、あかねさんは1週間後にもしっかり覚えていました。「もう覚えたんだね、すごい。この英語の言い方、どうやって覚えたの?」『先生、だってShrimp ってSから始まってるでしょ。だからシュッて感じ。それに最後がPだから、プッて感じだから、それがヒントっていうか。』こんな風に、子どもに自分の思考を言語化させるような問いかけをすることで、自分の学びやすい方略を自覚することや、他の友だちの考え方を知ることにもつながると思っています。
 多くの子どもにとって、外国語学習の入門期にあたる小学校段階。そこでの外国語活動の時間は、「音声を中心に」ということが現行の学習指導要領でも、そして次期学習指導要領でも明確に示されています。人間の言語習得の過程を考えても、おしゃべりを始める前には「音声」をシャワーのようにたくさん浴びて、その中で自分の欲求を満たしたり、家族とのやりとりがあったりして、言語表現の意味や機能を理解していくことは自然なことです。ですから、言語によるコミュニケーションの力を育てていくときに、まず「音声を中心とした」活動を豊富に経験することは、重要なことだと言えると思います。
 しかし、わたしたちはそのような「理論」と合わせて、子どもたちの事実を見とり、個々の学びのプロセスに寄り添う姿勢をもち続けたいものです。このあかねさんとのかかわりが教えてくれることは、「学び方はそれぞれ違う」「自分の学び方、得意な思考の道筋を自覚することの大切さ」ではないかと考えています。そのために教師ができること、すべきことは「この教え方がベスト」「このように学ぶはずだ」というフィルターにとらわれすぎないことではないか、と考えています。子どもと共に、「どんな方法が分かりやすかった?」「先生、こんな方法どうかな!」と考えを聴き合いながら、学習を進める構えをいつも忘れずにいたいと思います。

昨夜、10月28日(土)の研究大会の公開授業の指導案検討を行いました。
万田小学校の先生方、荒尾支援学校の先生、そして事務局で子どもの実態から、どのような授業がすべての子どもの参加を促し、理解を深めるのか話し合いました。
来年度の道徳の教科化も意識して指導案を考えています。
皆さんの参加申し込みをお待ちしています。

申し込みはコクチーズより
http://www.kokuchpro.com/event/b88192d9958e1cf3b4bee232e0c52fe3/
(コクチーズでの申し込みがどうしても難しい方は事務局へ連絡ください)

最新版:第8回研究大会-チラシ

くまもと授業のユニバーサルデザイン研究会第8回研究大会は、「道徳授業のユニバーサルデザイン~全員が楽しく「考える・分かる」道徳授業づくり~」の本を出版されている坂本哲彦先生を講師にお迎えします。

今回は荒尾市立万田小学校で、今村隆教諭(万田小学校)による公開授業も行います。
最新版:第8回研究大会-チラシ

申し込みはコクチーズより

http://www.kokuchpro.com/event/b88192d9958e1cf3b4bee232e0c52fe3/

アクティブ・ラーニングと授業のユニバーサルデザイン

             熊本大学教育学部准教授 菊池哲平

 新しい学習指導要領が3月に告示され、来年度から先行実施されます。みなさん、新学習指導要領は既に読まれたでしょうか?今回の改訂の最大のポイントは「主体的・対話的で深い学び」の実現、すなわちアクティブ・ラーニングの導入にあることはご存じと思います。これまでの知識伝授型授業からの脱却をはかり、子どもたち自身が問い、調べ、判断し、表現する学習活動を授業に積極的に導入することが求められているといえるでしょう。

一方で、これまでの授業づくりが、果たして伝統的な知識伝授型授業ばかりであったかというと、それには違和感を感じる方も多いのではないでしょうか。特に小学校においては、教師からの一方的な講義一辺倒な取組など皆無に等しいと思います。「これ以上、なにをアクティブにするのか?」疑問に思われている方もいるのではないでしょうか。そもそもアクティブ・ラーニングは、大学や高校における授業改革という視点から始まっています。伝統的に大学の授業は担当教授からの一方的な講義形式で行われることが多く、学生はそれを聞くだけという授業スタイルが多かったと思います。そうした大学での授業を改革するためアクティブ・ラーニングが導入されてきたわけです。したがいまして小学校や中学校におけるアクティブ・ラーニングを大学や高校での実践と同列に扱うことはできません。

それでは小・中学校においてアクティブ・ラーニングを導入するにあたっては、どういったことが課題になるのでしょうか。私は小・中学校におけるアクティブ・ラーニングの推進は授業のユニバーサルデザイン化(授業UD)と同時に推し進めていく必要があると考えています。大学や高校では入試(学力選抜)を経た生徒・学生が対象ですが、公立の小・中学校では児童生徒間に大きな学力格差があり、学力以外にも多様な実態を示す児童生徒がいます。その状況の中で児童生徒が自ら学びを進めていく手立てを工夫することが必要です。例えば主体的な学びを進めるためには、授業UDの中核的な視点である〈焦点化〉が重要です。学習の問いを焦点化して何を学ぶのかを明確にしなければ、子どもの主体的な学習活動は促されないし、深い学びが実現されません。また対話的な学習活動を推進していくためには、〈共有化〉や〈視覚化〉といった児童生徒同士の思考プロセスを積極的に相互理解させていく手立てが重要となります。そもそも児童生徒が安心して学びを進めていくことができるような環境整備や授業ルールの徹底がなされなければ主体的な学習活動は進んでいかないのではないでしょうか。

今後のアクティブ・ラーニング授業の実践にあたっては、授業UDの視点を持つことが重要です。授業UDとアクティブ・ラーニングの関連については、「授業のユニバーサルデザイン vol.9」(東洋館出版社,2017年2月発行)に詳しく取り上げられています。ぜひご一読下さい。

 

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